• ニモは魚の種類だと?
  • モデルとなった魚の面白い生態や豆知識は?

ディズニーアニメの「ファインディング・ニモ」で一躍有名になり、大人気となったあのお魚。

今回はニモのモデルとなった魚の生態や豆知識について、徹底的に紹介いたします。

ファインディング・ニモ大ファンのあなたは、ニモが実は「カクレクマノミ」じゃないって、知っていましたか?

 

ニモの気になる正体についても、以下に詳しく解説していきます。

>>ファインディングニモ・キャラクターの名前まとめ

ニモの魚の種類は?

「ニモはカクレクマノミでしょ?」と思い込んでいる方が多いですよね。

 

実は、ニモはカクレクマノミじゃないという説が有力です。

 

映画「ファインディング・ニモ」から人気が広がり、「同じ魚を飼いたい!」とカクレクマノミを求める人でペットショップがあふれかえったのは、つい昨日のこと。

 

2003年に映画公開されてから、15年たつ今でも、カクレクマノミは根強い人気を誇っています。

 

しかしニモが実はカクレクマノミでなかった場合、「じゃあいったいなんなんだ?!」とニモファンは気になりますよね。

 

ニモは、クラウンアネモネフィッシュというお魚。通称ペルクラ種と呼ばれる、カクレクマノミとそっくりな魚だという説があるのです。

 

ペルクラ種って?

ニモはクラウンアネモネフィッシュですって、急には受け入れがたい事実ですよね。

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「ニモ=カクレクマノミ」と印象ついている日本ではなおのこと。

しかしオーストラリアで映画ファインディングニモを観る多くのダイバーさんは思うはず。

 

「これはペルクラ種だ」って。

 

そう、ファインディングニモの舞台はオーストラリアのグレートバリアリーフです。

一般的にパプアニューギニアやオーストラリア北東部で生息する「ニモのような魚」は全てペルクラ種なのです。

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ペルクラ種とは、クラウンアネモネフィッシュの通称です、ちなみに。

 

カクレクマノミの分布・生息地域


では一方で、カクレクマノミの分布はどこなのかを調べてみました。

 

私たちが「ニモだ!」と信じきっていたカクレクマノミは、オーストラリアの北西部から、西はインド洋。北は日本の奄美大島付近まで分布しています。

 

「オーストラリアの北西部にもいるなら、ペルクラ種ではなく、やっぱりカクレクマノミがモデルじゃないの?」と思われるでしょうか。

 

地図で見ると分布地域が離れているのがよくわかります。

 

オーストラリアの北西がカクレクマノミ(上記地図:紫エリア)。北東がペルクラ種の分布地域です(上記地図:青エリア)。

 

映画の中の《東オーストラリア海流》とは?

「でも、ファインディングニモの映画の中で、マーリンが海流に乗って移動してたじゃない。カクレクマノミが分布地域を越えて移動したのでは?」

 

と思われるコアなファンもいらっしゃるでしょうか。

 

そう、ファインディング・ニモの映画の中で、マーリンがウミガメたちと一緒に海流に乗って、位置を大きくシドニーに近づけているシーンがありますよね。

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あの海流は、実は上記の図のとおりの流れです。

東オーストラリア海流は、日本の黒潮のようなもので、暖かい地域から冷たい海へ向う海流です。

 

つまり東オーストラリア海流とは、オーストラリア北東部から南下するルート。

 

ペルクラ種の生息地域は東オーストラリア海流のルートにかぶっています。

 

しかし、カクレクマノミの分布するオーストラリア北西部は、そもそも東オーストラリア海流のルートに入っていないんです。

 

つまり、「東オーストラリア海流に乗って移動した。」という劇中のエピソードこそ、ニモやマーリンがペルクラ種であるという説の裏づけになるのですよね。

 

ロボットのニモ、渦にはまる

ここでちょっと話を脱線しますが、2008年12月に、海流調査マシンの「ニモ(映画にちなんで名づけられた)」が、渦にはまって漂流した後、無事に発見され回収されたというニュースが流れました。

 

漂流日数は16日間って…。「ニモ」なんて名前をつけるから、行方不明になるんだといいたくなりますよね。

 

しかし研究所が16日間探し回った挙句に「ニモ発見!回収!」というニュース。ここもまた「映画かよ」と突っ込みたくなります。

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この「ニモ」ロボットを製作した研究者の名前はもしや「マーリン」?!!

いえいえ、シドニー海洋研究所主導の国家プロジェクトでした。オーストラリアという国規模で「やっちゃった」事件だったんですね。

 

まさにリアルニモのストーリーですが、無事に回収されて何よりです。

 

ロボット「ニモ」は、名前を「ウミガメ」に変えることで、きっと無事に任務を果たしてくれることでしょう。

[シドニー 28日 ロイター] ピクサーの人気アニメ映画「ファインディング・ニモ」にちなんで名付けられたロボットの「ニモ」が、海流の温度調査を目的にオーストラリアの海に放たれたものの、強い海流に耐えられず回収されたことが分かった。調査プロジェクトの担当者が28日明らかにした。

引用元:REUTERS
引用元URL:https://jp.reuters.com/article/idJPJAPAN-35656620081229

 

日本ではカクレクマノミの供給がスムーズ

話を戻して、「ニモ=カクレクマノミ」としてなぜこんなにも人気が爆発したのかを考えて見ましょう。

 

それは、カクレクマノミが生息する地域として、日本も圏内に入っているということが影響しています

 

ニモのモデルとなった魚は、「ファインディングニモ」の映画公開後に爆発的人気が高まりました。

 

しかし、ペルクラ種を手に入れるためには、はるばるパプアニューギニアまで行かなくては。輸送費も仕入れコストも莫大にかかることに。

 

一方でカクレクマノミならば、日本の海域で手に入りますよね。

 

供給がスムーズに行えるという面で見ても、カクレクマノミが「ニモ」として流通するのは自然の流れです。

 

ディズニーによるニモの盗作疑惑

「俺たちはカクレクマノミだ」と劇中で言っている

そもそも映画内でもマリーンが何度も「俺たちカクレクマノミは…」と自称しています。

 

日本人の映画ファンが、「ニモ=カクレクマノミ」だと考えるのは至極当然のこと。「ペルクラ種は…」とは言ってないですもんね。

 

というか、吹き替えの声を吹き込む時点ですでに「ニモ=カクレクマノミだ」と考えられていたと言う事です。

 

「じゃあディズニーが間違えていたの?」

 

と、天下のディズニーにまで不審の目を向けたくなりますが、その可能性を考えてさらに調べてみたところ、ちょっと怪しい情報にたどり着いてしまいました。

 

ニモの盗作疑惑と裁判

ディズニーがニモを「クマノミ」と呼んだ理由を探すために調べていたところ、「Pierrot Le Poisson Clown」というフランスの絵本が見つかりました。

 

「Pierrot Le Poisson Clown」の作者さんは、ディズニーを相手どって、ニモの原点のストーリーは自分のオリジナルであると主張。

フランク・ル・カルベスという作家は、熱帯魚のカクレクマノミをモデルにした児童向けの絵本「Pierrot Le Poisson Clown」を02年11月に出版したが、「ファインディング・ニモ」が公開されてからは、ニモと類似しすぎているという理由から、絵本を有名書店で取り扱ってもらえなくなったと主張。

2004,3,16

引用元:映画.COM
引用元URL:http://eiga.com/news/20040316/3/

 

裁判ではディズニーが勝訴。フランク・ル・カルベスさんの訴えは棄却されました。理由は以下の2点。

  • ニモは赤いが、ピエロ(絵本のキャラ)はオレンジである。
  • 2002年2月にディズニーは「ニモ」のコピーライト登録をしているが、絵本が出版されたのは2002年11月である。

これらの理由からフランク・ル・カルベスさんは敗訴しました。

 

我々庶民からすると、「Pierrot Le Poisson Clown」という絵本の表紙を見ると、「ニモだ!」なんて思ってしまいますが、言われてみれば、赤とオレンジ…。

 

しかし色の違いで負けるのは、作者は悔しい思いをしたに違いありません。

 

ニモが大人気を呼んでから、「ニモと酷似している」と理由から書店においてもらえなくなったという点も同情しますよね。

 

そして気になるのはストーリーです。

 

残念ながらフランス語。確認は出来ないのですが、もしかするとこの「Pierrot Le Poisson Clown」こそ、海域を変えたクマノミの生息する地域のストーリーなのかと想像してしまいます。

 

そう考えると、日本語吹き替え録音の時点で「ペルクラ種」ではなく、「カクレクマノミ」と設定されていた根拠になるんですよね。

 

ニモの盗作疑惑とペルクラ種についてまとめ

ニモがカクレクマノミではなくペルクラ種である可能性が高い。という興味深い内容を検証してきましたが、いかがでしたでしょうか。

 

「ニモはグレートバリアリーフにいるのだから、ペルクラ種なのかもしれない…。」と思えてきたでしょう。

 

とはいえ、ファインディング・ニモという映画が多くの人に感動を与えたのは、ディズニーの手による長時間かけたアニメ化製作までの道があったから。

 

ニモやマーリンに命を吹き込んだのは、まぎれもなくディズニーであることに、異論の唱えようもありません。

 

どちらかを断罪、もしくは泣き寝入りさせるのではなく、双方が納得のいく和解案を見つけられたらと願います。

 

では次に、カクレクマノミであろうともペルクラ種であろうとも、クマノミ全体が共通してもつ、面白い生態についてみていきましょう。

 

クマノミはイソギンチャクと共存している

クマノミは、イソギンチャクのあるところで生活しています。

 

「ファインディング・ニモ」の映画の中でも、ニモやマリーンはイソギンチャクの中に住んでいますよね。

 

あれぞまさにクマノミの生態!あの小さな体で敵から逃れるために生きていくために、クマノミは常にイソギンチャクと共存しているのです

 

イソギンチャクの生態

イソギンチャクには多数の触手があります。その一つ一つに刺胞(しほう)と呼ばれる毒針がついており、触れた魚は麻痺して、イソギンチャクに食べられてしまいます。

 

「クマノミは食べられないの?」と思うでしょう。

 

そう、クマノミは、皮膚からイソギンチャクの触手とよく似た粘液を分泌しているのです。

 

だからクマノミは、自分だけの隠れ家としてイソギンチャクの中にいることができるのです。

クマノミは毒をもつイソギンチャクの触手の中に逃げ込むことで、他の魚から身を守ることができ、その代わりに自分が食べきれない餌をイソギンチャクの口まで運んであげたり、イソギンチャクの周りの岩を掃除したりして面倒を見ます。

円藤清著『クマノミが飼いたい』(株)エムピージェー2010年、p.14より引用

 

イソギンチャクのお世話をする

そんなクマノミ、イソギンチャクを利用するだけ利用して、甘い汁を吸っているわけではありません。

 

身を守る隠れ家を提供してもらう変わりに、イソギンチャクの口にエサを運んだり、掃除をするなどのお世話をしているのです。

 

イソギンチャクとクマノミは、お互いにメリットのあるウィンウィンの関係で共存しているのですね。

 

ちなみにイソギンチャクの刺胞毒は、人間が触れても麻痺や死にいたるようなものではありません。

 

かぶれたり腫れたりするので、理由なく触ることはおすすめできませんが。

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イソギンチャクはまさに、クマノミの絶好の隠れ家です!

外敵どころか、クマノミ以外に(スズメダイは例外)入ってこられないというところもいいですよね

 

映画「ファインディング・ニモ」の冒頭で、お母さんがニモ以外の卵と一緒に他の魚に食べられてしまうニュアンスのシーンがあります。

 

ですから、「イソギンチャクの中に産めばいいのに」なんて短絡的に考えてしまった人も多いのではないでしょうか。

>>カクレクマノミの飼育を完全解説!

 

クマノミは性転換する

さらにクマノミについて調べていくと、面白い生態を発見したのでお伝えいたします!

 

それは、クマノミは性転換するという事実。

 

魚で性転換する種類は珍しくないらしく、子孫繁栄のために簡単にオスメスの性別をかえる力が備わっている種は、いくつもあります。

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しかしまさか、大人気の熱帯魚であるクマノミまで性転換をするとは。

私たちがクマノミについて語るとき、頭に思い浮かぶのは「ファインディング・ニモ」のストーリー。

 

つまり、優しいパパのマーリンも、数週間後にはニモの「優しいママ」になっている可能性があるのです

 

世話焼きだからちょうどよさそうですが、やっぱり「何か違う…」と感じてしまいますね。

 

空気を読んで性転換する

クマノミはじめ、性転換をする魚は「空気を読んで性転換する」とあります。

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空気って…中学生の教室のようなものでしょうか。

いえいえ、子孫を残すための大切な状況把握能力です。

 

まず、クマノミのカップルは大きいほうがメス。小さいほうがオス、と決まっています。

 

クマノミは生まれたときはみんなオス。繁殖時期になると、仲良しのカップルの体の大きいほうがメスに性転換するのです。

 

このように、オスからメスに性転換する性質を「雌性先熟(しせいせんじゅく)」といいます。

 

子孫を残すために、行われるこうした性転換は、なんと1ヶ月という短期間だというから驚きです。

我々は雄性先熟として、水族館で人気者のクマノミ(写真1)、雌性先熟魚として、沖縄に沢山生息するベラの仲間のミツボシキュウセン(写真2)とカンモンハタ(写真3)、双方向性転換魚としてオキナワベニハゼを飼育しながら研究をしてきました。

参照元:SYNODOS
参照元URL:https://synodos.jp/science/16506

 

マーリンがお母さんになる可能性

ここでまたファインディング・ニモについて考えて見ましょう。

クマノミは、カップルの体の大きいほうがメスに性転換し、卵を産む。

この性質を鑑みると、ニモ救出後のマーリンが、元の家に戻った後に、自分よりも体の小さい仲間とカップルになったとします。

 

するとマーリンの方が1ヶ月でメスに…ニモのお母さんになってしまうということですよね。そしてニモの兄弟をマーリンが産むことに。

 

性転換の仕組みは当然、子孫を残すためのもの。つまり、マーリンは子沢山お母さんに変貌する可能性が大いにあるということです。

 

ニモは兄弟が増えていいかもしれません。卵いっぱい生まれたら、今までの親の過干渉にイラつくこともなくなりそうですしね。

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しかい、マーリンファンにこれはショック。

ファインディングニモがなぜこれほどの人気を呼んだのかを考えてみると、マーリンが「お父さん」だからという点が大きいですから。

 

人間の常識に当てはめると、お母さんが子供を命がけで探しに行くのは、どこか「当たり前」的に感じられます。むしろ探しに行かなきゃおかしいくらいの印象。

 

ニモが愛され続けているのは、その大いなる母性を「お父さん」が体現しているからではないでしょうか。

 

奥さん死んだ後に男で一つで育ててきた大切な息子のために、お父さんのマーリンが大冒険をするからこそ、ニモの感動が高まるのです。

 

その世界中を感動の渦に巻き込んだマーリンが「お母さんに性転換する」って、なかなか受け入れがたい事実です。

 

そもそも映画の中でも過保護すぎるおばちゃんっぽかったし、すでに性転換の兆しが見えていたのかもしれませんが。

 

さいごに

ニモの魚の種類と、カクレクマノミやペルクラ種が共通して持つクマノミ全体の豆知識についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

これを読んだ後にまた、映画「ファインディング・ニモ」を観たくなってきた方。

 

東オーストラリア海流やクマノミとイソギンチャクとの共存、そして「マーリン、女になりかかってる?」なんて視点で観てみると、違った楽しめ方がしそうですね。

 

ファインディングニモについての記事


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