- ナメクジを駆除する方法!
- コーヒーやビールは安全で効果的?
梅雨時期を中心に、飼っている虫ケースに、いつのまにかナメクジが入っていることがありますよね。
家庭菜園にナメクジが大量繁殖していることも…。
ナメクジは見た目からか、大量発生したときの大ダメージは半端ありません。
虫は好きだけど、ナメクジはかんべん…。
そんな方のために、ナメクジを飼育ケースから駆除する方法を紹介いたします。
ページの目次
ナメクジを駆除する方法!
ナメクジを駆除する方法は一つではありません。
- 塩をかける
- 熱湯をかける
- 駆除剤をつかう
- コーヒーを使う
- ビールを使う
いかがでしょうか。ナメクジの駆除にはコレだけの方法があるんですよ!
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
塩をかける
メリット
:簡単で家庭にある。
:効果は抜群。
デメリット
:予防にならない、対処療法である。
家庭菜園の食物が塩害の被害を受ける。
そう、塩って一見、もっともポピュラーで好まれる方法。
にも関わらず、「塩は植物を枯らす」という理由があるため、使えないシーンも多いんです。
しかも、塩でナメクジを退治するのはけっこう面倒。
塩は、ナメクジの体が隠れるほどにふりかけなくてはいけません。
飼育ケースの周りとかに、一晩明けたらナメクジが大量にいたりするんですよね。
その一匹一匹に、いちいち塩をかけるのも、けっこう面倒なんです。
塩は単発のナメクジ発生のときにおすすめの駆除方法ですね。
熱湯をかける
メリット
:コスパがよい。
:簡単。
デメリット
:死体が残るから処理しないといけない。
かけ続けないと、脱皮?して逃げてしまう。
お風呂でナメクジが出て、熱湯をかけただけでも死ぬこともあります。
けど、念には念を入れて、100度の沸騰させたお湯をかけて駆除する人もいますよね。
100度の熱湯をかけ続ければ、おそらく確実に駆除はできます。

しかし、遺体は残ります…。
塩をかけるとナメクジは蒸発してしまい、その後ざっと水で流せば駆除完了!
塩でのナメクジ退治は、見た目もクリアにすみます。
一方で、熱湯でのナメクジ駆除は、見た目がちょっと…。
ナメクジの一番いやな、トロッとした体がまるまる残りますから、その後の掃除方法が気持ち悪いんです。
触りたくないからと、割り箸などでつまんで捨てる人も多いのですが、割り箸にしたってトロッとした感触を味わうことに…。
そもそも、植物や他の虫の飼育ケースに100度の熱湯を注いだら、植物は枯れるし、他の虫も死んでしまいます。
熱湯をかける方法は、風呂場などに出たナメクジには有効ですが、ナメクジだけを駆除できるベスト策ではないんですよね。
駆除剤をつかう
メリット
:それなりに効果はある。
:家庭菜園を枯らさない、弱い駆除剤を選ぶことができる。
デメリット
:他の虫も駆除してしまう。
ナメクジ専用の駆除剤というものがあります。
ナメクジは、一端発生すると大量に後から後から繁殖をします。
ジメっとした場所や地域、梅雨の時期などは、塩やお湯などではとても追いつきません。
家庭菜園といっても、コンテナ程度ならばいいけど、畑単位でナメクジ駆除をしたければ、駆除剤を使わざるを得ないでしょう。
殺虫剤なので植物に影響があることが懸念されますよね。
毒性の弱い、人体に影響の薄い駆除剤ならば、少しは心配が和らぐでしょうか。
それにしても心配だ、という方にはおすすめできません。
また、言うまでもないですが、他の生き物を飼育しているケースなどに使うことはできません。
コーヒーやビールは安全で効果的?
上の3つのナメクジ駆除の他に、コーヒーとビールでの駆除方法も有名です。
コーヒーはカフェイン。
ビールは麦という成分が、ナメクジ駆除のポイントとなってくるんですよね。
詳しい駆除方法と、駆除できる理由などを紹介していくので、参考にしてください。
コーヒーを使う
メリット
:コスパが安い。
:そこそこ効果がある。
:家庭菜園でも悪影響が全くないばかりか、コーヒーの粉は肥料にもなる。
:あらかじめコーヒーの粉をまいておくことで、予防にもなる。
デメリット
:80%くらいの効果で、全滅させることは難しいかもしれない。
:他の虫も駆除してしまうため、飼育ケースに入れられない。
「ナメクジ駆除にコーヒー??」って、知らない人は驚きますよね。

実はコレ、農家さんなどの間では有名な技なんです。
ナメクジって雑食なので、農作物もかまわずにどんどん食べちゃう。
繁殖力も強いので、じめじめした場所は季節には、農家さんの頭を悩ませます。
駆除剤を使えば簡単に駆除できるとわかっていても、人の口に入る作物を育てている農家さん。
畑に駆除剤を使うことはためらわれますよね。
そこでナメクジの「カフェイン嫌い」という特性を利用して、コーヒーの粉を畑にまきます。
使用前でも効果あるでしょうが、あまりにももったいないので、使用後のコーヒーの粉で十分です。
- 使用後のコーヒーの粉を乾燥させる。
- その粉を、ナメクジを駆除したい場所にまく。
コーヒーがナメクジを殺すって、やっぱりピンと来ない人も多いでしょうね。
実際に家庭菜園の土壌に、乾燥させた使用後のコーヒーの粉をまく人は多く、肥料としても、駆除目的でも役に立っています。
コーヒーの中のカフェインの成分は、ナメクジに限らず、多くの虫に対して駆除効果の高い成分であると知られています。
蜘蛛にカフェインを摂取させると巣の形が不規則になる。
これは蜘蛛の巣を形成する神経系統にカフェインが作用し、過剰な興奮が起こることによって蜘蛛の巣を正常に作ることができなくなるからと考えられている。
人間も摂取している身近な物質のカフェインが、蜘蛛の場合のように他の動物においても興奮作用を起こし、行動の変化がみられるのかどうかを調べるために、身近な動物であるダンゴムシを用いて研究を行った。
ダンゴムシは規則的な行動としての交替制転向反応を行うことが知られている。
この反応に注目し、カフェインによってその反応に変化が起きるかどうかを調べた。
また、ダンゴムシがカフェインにどのような反応をするのかを観察した。
交替制転向反応(turn alternation)とは、ダンゴムシが壁にぶつかったときに右に曲がると次に曲がるときには左に曲がるというものである。
以降は右、左、交互に曲がる傾向がある。
実験の結果、カフェインによって、交替制転向反応および移動速度が変化したことから、その行動に影響を与えることがわかった。
交替制転向反応は左右交互に曲がる確率が低くなり、移動速度は遅くなる確率が高くなった。
さらに飼育土壌に高濃度のカフェインを与えることによりダンゴムシが全滅したことから、カフェインには殺虫成分のよう
なものがあることがわかった。よって、少量の場合は神経系統に影響を及ぼし、さらに行動系統の変化作用が見られ、大量の場合は致死作用を及ぼすということがわかった。
引用元:サイエンス日新館
上記の通り、コーヒーの粉は、クモにもダンゴムシにも駆除効果を発揮します。
ナメクジにいたっては、コーヒーの粉をまいた部分に「侵入しない」という効果があるようです。
カフェインの過剰摂取は、人間であっても強心剤のように、強い副作用を生みます。
ナメクジ駆除だけに目を向けずに、飼育ケースの他の虫の命も考え、過剰な使用は控えましょう。
ビールを使う
メリット
:多くのナメクジを駆除できる。
:畑も、飼育ケースの他の虫にも影響せず、確実にナメクジだけを駆除できる!
デメリット
:ビールがもったいない。
:発泡酒では寄ってこない。
「ナメクジの駆除にビール」って、「ナメクジにコーヒー」くらいに意外に聞こえますよね。
ナメクジは塩…と思い込んでいる一般人からするとなおのことです。
ビールは麦から作られているためか、ナメクジの大好物です。
ビールを、底の浅い器に入れておいておくと、ナメクジが寄ってきてビールを飲みます。
このときに、ビールを入れる器に深みを持たせることがポイント。
深い器に体ごと突っ込んでビールを飲もうとするナメクジたちは、根こそぎ溺死します。
浅い器だと、ビールを飲んで逃げてしまうから、器の深みを意識しましょう。
普通のナメクジであれば、2~3cmくらいの深さがあれば十分。

ですが、大型のナメクジを狙う場合は、溺死できそうな深い器にしましょう。

夜にビールを注いだ容器を、ナメクジが発生する箇所においておくだけで、周辺のナメクジは一掃できてしまいますよ!
もちろん、飼育ケースの他の虫は無事。
畑の野菜に悪影響もあるわけもありませんよね。
まとめ
- ナメクジの駆除に有効なのは、塩・熱湯・駆除剤・コーヒー・ビールである。
- 塩は、ナメクジを消滅させてくれて効果絶大だが、大量のナメクジに対しては手間がかかる。
- 沸騰させた熱湯をかけることでナメクジは死ぬが、ぬめっとした死体の処分が気持ち悪い。
- 駆除剤は効果大だが、畑に使用することはおすすめできない。
- コーヒーに含まれるカフェインは、ナメクジを弱らせる効果がある上に、畑にまくと肥料にもなり、おすすめである。
- ビールはナメクジの大好物。3cmほどの深みのある器に入れておいておくだけで、ゴキブリほいほいのようにナメクジを大量に引き寄せて、溺死させることができる。
ナメクジの駆除に関して、なお且つ畑や他の飼育生き物に悪影響を与えずに、ナメクジだけを効率よく対峙するためには、ビールが最適だということがわかります。
ただ、ビールは…。
もったいないんですよねw
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